生死は性別次第




2005-02-01 の日記 生死は性別次第



2004年6月に発行された(原書は98年刊行)
エリック・マーカス氏の「もう肉も卵も牛乳もいらない」という本の
ごく一部を引用します。

題名は小見出しです。その内容は以下です。

新種の「動物科学者」たちの一群が薬の開発を急いでいる間、
遺伝学を学んだ別の動物学者たちは、より利益の上がる鶏の
開発に忙しかった。
こうした遺伝学者たちは手始めに、鶏を採卵用と食肉生産用の2つに分けた。
食肉用には「ブロイラー」と呼ばれる血統を開発した。
これはかつてない大きな身体に速やかに成長する。
次に産卵用種「レイヤー」を開発した。
これは肉付きははるかに劣るが、より多くの卵を産む。

米国では、毎年4億羽以上のレイヤー鶏が生まれている。
そしてその半分は雄鶏である。
雄のレイヤー鶏は無価値だ。食肉生産のために育てても
ブロイラーほどの肉はつかないので引き合わないのである。

では、2億羽ほどの雄のひよこはどうなるのか?
卵の殻を突き破って出てきて、外の世界のまぶしさに黄色い声を
あげながら瞬きをしている間に、捨てられるか挽肉にされるのである。

この性別鑑定は孵化場で行われる。
作業員は生まれたばかりのひよこを詰め込んだトレイを前に座り、
ひよこを1匹ずつ掴む炉と、股間をまさぐって性別を鑑定する。
雄は全部捨てられる。

鶏卵業界は、雄のひよこの殺し方を公言していない。
もっとも人道的な殺し方は炭酸ガスを吹き付けることで、
この方法なら、比較的速やかにひよこを絶命させられる。
より手軽で広く用いられている手法は、
ひよこをプラスチックのゴミバケツに投げ込んでいくやり方で、
ひよこはのしかかる他のひよこの重さで徐々に潰されて死んでいく。
雄のひよこを処分すrのは、日常業務だ。
米国の数十もの孵化場には、今も押しつぶされて窒息死していく雄の
レイヤーひよこを詰め込んだバケツが並んでいる。

処分されたひよこのもっとも一般的な用途は肥料にすることで、
このためにはまずミンチにする必要がある。
しかし孵化場によっては、雄のひよこの体を利用する前に、
殺す手間さえ取らない。ひよこを鑑定すると、生きたまま・・・・・


147~148ページに書かれているものをそのまま書いてます。
きつい記述なのでカットしました。

次に「くちばし切除」があり、そういう環境から助け出された
「ポーラとルビー」の話があり、「短い不幸な一生」と続きます。

これはアメリカの養鶏産業についてですから、日本がそうかは不明です。
日本では、もっと明らかにされてないように思えます。
他の動物たちも生産効率をあげるために酷い目にあっています。
アメリカでは牛の放牧が大きな環境被害を生んでいます。
家畜は多くの穀物を食べています。
動物を食べるのをやめれば家畜に上げる分飢餓に苦しむ人にまわせます。
私たちは、そういった事実を何も知らないでいいのでしょうか。



もっと書きたいけど、今日は、一部ご紹介でおしまいです^^;






読んでくださって、ありがとうございました。



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